マイクロエース蒸気の重連化
Nゲージで蒸気機関車前形式を再現すると宣言し
それをやってのけたマイクロエース
腰高だったり実車と全然違うとか言われたりと
不満を持つ人は多いみたいですが
実車を知らない世代であるだんなにはその違いがさっぱりわからない
比較的安定した走行性が気に入っているので気になりません
ただひとつ不満なのが付属パーツとして付いている重連用のカプラー
ダミーカプラーと差し替えるようにつけるのだが
ただでさえ大きいアーノルトカプラーに首を振る機能を付けたものだから
ビローンと間延びした感じ
重連させても連結間隔が広くなり
さらに動力の個体差によって走行中に連結がはずれる!
この問題はなんとかしたいので改造してみました

構想
なぜ連結がはずれるのだろうと考えると
原因はやはり動力の個体差になるわけだが
これはどうしようもない
それならば連結がはずれないようにしてしまえばよい
という発想でカプラーをTOMIXのTNカプラーに変えることにしました
それならば見栄えも良くなるし
連結間隔も短くできるし
重連しないときの前面もそれほど違和感ないしね
というわけでまずはTNカプラーの改造からスタートです


TNカプラーの改造1
差し込んであるだけのダミーカプラーをはずし
その穴にTOMIXのTNカプラーを差し込みます
使ったカプラーは密自連形TNカプラー(Sカプラー対応・黒)〈0391〉
この根元のT字部分ををカットし棒状にします
ただしこのままでは縦方向に大きいので
底面をヤスリで削ってやります
この「底面」というのがポイントです
理由は後で分かりますが
その理由以外にも上面は上面はカプラーの造形などがあり
目立つところということもあるので
目立たない底面を削りました
紙ヤスリを敷いてその上でこするようにすると削りやすいです
でも調子に乗って削りすぎにご注意
ちょっと削っては穴に差し込み
削る量を決めていきます


TNカプラーの改造2
根元の部分に0.5oの穴を開けます
後で真鍮線を通して抜けないようにするための穴です
ちなみにこの写真は底面を削る前のものです
作業工程としてはこの順番はとくにどちらからでも問題ないかも

写真ではそのままになっていますが
右端の三角の部分は先台車と干渉するおそれがあるので
カットしておきます


高さの調整
 
TNカプラーの改造1で「底面」を削って大きさを調整することを書きましたが
「底面」である理由がコレです
左が調整前の写真
カプラーの高さが違ってますね
このままでも連結することは可能ですが
連結するのが難しいし
炭水車側の台車が浮いて脱線の原因になりかねません
そこで底面を削って高さを合わせていくのです


太さの調整
底面を削ったおかげで太さが足りなくなり
穴の中でくるくる回るようになってしまいました
これでは重連しないときに連結器が傾いてしまいカッコ悪い
そこで太さを再度調整することにしました
とりあえず側面に0.3oのプラ板を接着
ゴム系接着剤を塗って貼り付け
ラジオペンチで圧力をかけて接着しました
試作品では上面にも0.3oのプラを貼り付けましたが
もしかしたらいらないかも
ということで写真の試作2号ではつけていません
0.3oではちょっと厚いので
またちょっと削って調整します

カプラーが首を振る程度に余裕があった方がいいです

白いプラではさすがに目立つので
ガンダムカラーのブラックで塗っておきます


ストッパー
ダミーカプラーを抜いた穴にTNカプラーを差し込むため
TNカプラーの改造1で根元をカットしました
そのままでは簡単に抜けてしまうので
差し込んだ後TNカプラーの改造2で開けた穴に
0.5oの真鍮線を差し込みます
先台車が邪魔で差し込みにくい場合は
はずして作業することもできます
動輪の底面にある先台車側にあるネジをはずすと
先台車を取り外すことができます


炭水車側の加工
重連を可能にするために炭水車側のカプラーも交換します
交換方法は通常の台車マウントTNカプラーと同じです
TNカプラー〈0391〉に付属しているコの字の形のパーツを一緒に取り付けると
連結間隔が短くなりますし
実用上も問題ないようです

TNカプラー以外と連結する場合は
TOMIXキハ58などに付属しているTN→アーノルト変換器を使う予定です

走行実験
走行実験ということでしばらく走らせたまま放置しましたが
TOMIXのC280を問題なく通過
C280のS字カーブも問題ないようです
ただC243のS字カーブでは炭水車の台車が脱線します
でも前の連結では必ず脱線するのに
後ろの連結は脱線しない
ということは個体差のようで
調整次第でなんとかなりそうです

しばらく眺めてましたが・・・
イイネ!
C62の3重連!
かつての急行ニセコのようだ!
それが走っているだけで見ていてイイ!
ただ2号機が2輌もいるんだけど・・・
昨日お店に行ったらマイクロエースの15号機がまだ在庫であったけど
ちょっと欲しいかも
いやでも予算がなあ・・・
KATOのC62もいずれ買う予定だし・・・


さらに改良
北海道のC11を2両増備したことでこちらにも重連化改良を加えます
こちらはC62とはちょっと方式を変え車体に傷をつけない方法で作成しました

まず製品に付いているダミーカプラーを抜き
ここに差し込むプラ棒を作ります
これに短く切ったTNカプラーを真鍮線で貫くように取り付け
首振りを実現
車体に差し込んだらこれに杭を打つように真鍮線を差し込み抜けないようにしました
製品に付属している重連用カプラーをTN仕様で作ったということでしょうか

もちろん運転席側のカプラーもTNに交換
さらに来れに合わせて客車側もTNカプラーに変更(こちらはボディーマウント)しました

この方法では前位側のTNカプラーが長くなってしまいますが
車体に傷をつけないメリットがある他
C62に行った加工では連結していないときにカプラーが傾いてしまうという欠点も解消でき
これはこれでよかったのかも