自己責任論再考
昨日のクローズアップ現代で取り上げられていたことが忘れられない

路上生活者になった青年や体調を崩して退社した女性
そのどちらも原因となるキーワードは「自己責任」だった
この二人以外にもネットには同様の状況に陥っている人が多数いることが分かった
そしてそれらはみな30代
ちょうど私と同じ世代だ

仕事が続けられなくなった理由を尋ねると返ってくる答えは
「自分が悪い」と答える
「ノルマをこなせない自分が」
「会社になじめない自分が」
「自分に能力がないから自分が悪い」

社会から自己責任を押しつけられ
自己責任を負うことで自らを追いつめられていく30代
そんな彼らは路上生活などの貧困に追い込まれても
「人に迷惑はかけられない」と言って助けを請うこともしない
いやできないと思っている

彼らを追いつめている自己責任っていったいなにが起因しているんだろう?

だんなが記憶している中で一番印象的な事例としては
やはりイラク戦争時に現地で拘束されたボランティアの青年のこと
政治的事情もあったとはいえ
国家が一人の青年に自己責任を押しつけた事例としてだんなは記憶している

今の30代は就職氷河期に社会人となり
不況が続く中で国家が自己責任を強調した時代に新人時代を過ごした世代

そんなことが原因になっている気がする

でもまた一方では
年越し派遣村で交通費などの一時支給金をもらったとたんに酒やたばこを買い
あげくはそのまま行方をくらます人たち
画像はモザイクがかかっていたが
体型や服装などから推測するに40〜50代くらいか?

また一方ではニート化する20代
インターネットを駆使し
ネットに「腹減った」や「お金がない」などと書き込んで募金を募れば
ご飯をおごってもらえたりお金を振り込んでくれたりと
困った様子も悪びれる様子もない
それが当たり前のように感じている若者たち

世代によるギャップがあまりに激しいのでだんなにはショックだった

最後にクローズアップ現代で解説者として出演していた作家の平野啓一郎氏の提案が面白かった
「人の善意というのは長くは続かないもの
たとえばこの番組を見て「なにかしたい」と思ったとしても
翌日には忘れてしまうのが人間というもの
だからその善意が消えないうちにすぐに募金ができるとかぬシステムがあるといい
そしてその体制は携帯電話やそれに付随する支払いシステムなどの充実で整いつつある」

なるほどと感心させられる発言だった
だからだんなも忘れない内に書く
朝の出発時間が迫っているけれど
忘れないうちに書く
まずは自分ができることから

100122